この記事は以下の過去記事の続きです。
自閉症と異常反応⑭ フラッシュバック&パニック その3 - 宿木御法のWhite Magic Life!
前回は異常反応の不合理性について書きました。
異常反応と連結したトラウマは異常反応の上に生えた木のようになっています。
異常反応はまるで、木に養分を供給する土壌であるかのように、心の毒をトラウマに供給しつづけてしまいます。これはとても怖いことです。
異常反応が解体されるとどうなるか
このようなトラウマツリーがたくさんできてしまった人は、異常反応を解体した後どうなるか?ということについて書きます。
「異常反応を解体する」ということは、この絵でいうと土の部分がなくなるということです。
そのあとには、木の幹と枝、そして中にある養分が残ります。つまり、トラウマツリーとそこに含まれる毒だけが残されます。
トラウマツリーに養分を供給する異常反応はもうありません。つまり、あらたに心の毒が供給されることはもうなくなります。
あとはツリーの中に残っている心の毒が処理されれば、トラウマはトラウマではなくなり、思い出しても平気になります。
異常反応の解体後に注意すべきこと
しかしここで注意すべきことがあります。
過去記事にも書いたように、異常反応の解体後の経過はこのようになります。
minori-yadorigi.hatenablog.com
異常反応による心の毒の生産がストップすると、潜在意識が今ある心の毒の処理に取り掛かります。どの心の毒から取り掛かるか、優先順位は、潜在意識が決めます。
心の毒がある程度減ってくると、より重い毒の処理へ、次々に手をつけます。
潜在意識は心の毒の直視を行い、自然治癒力で心の毒を次々に処理していきます。
この時、トラウマツリーの毒の処理が急ピッチで始まる場合があります。
すると、心の中で苦痛の感覚が大きく広がるように感じられます。
これは、心の毒を処理しているためなのですが、処理する量が多ければ当然その分だけ大変になります。
トラウマツリーは異常反応とつながっていましたから、心の毒を大量に含んでいるものです。
この時の好転反応の様子は、おそらく自閉症の方が困っているフラッシュバックに似ているのではないかと私は思います。急ピッチで心の毒の処理が始まると、「できごとの直視」がなされます。それはつまり、できごとに潜在意識の注意が向けられるということを意味します。
そういうときは、東田直樹さんの著書にあるように、
「記憶がついさっき起こったことのように再現される」
「突然嵐のようにその時の気持ちが再現される」
ということが起きるのではないでしょうか。
ご注意
気功では、この幹と枝の部分を刈る(こわす)というようなことはできません。幹と枝の部分というのは、できごとの記憶、輪郭のようなものです。人の記憶を改変するようなことができるわけではありません(当然ですが)。
このブログをよく読んでくださった方には分かると思いますが、気の世界にも道理があるのです。私たちはその道理にしたがって技術を取り扱っているだけなのです。魔法か何かのように、理にかなわないことがなんでもかんでもできてしまうわけではないんですよ。
できるのは、ツリーの中にある心の毒を抜くことだけです。
気功でのフォロー
これまで、異常反応解体後の心の毒の処理を自然治癒力にまかせるという前提で書いてきましたが、どうしても困ったというときは気功でフォローすることもできます。
それについては、また別の記事に書きます。