TA(交流分析)カウンセラーになりました

去年の夏に「TA(交流分析)カウンセラー」の資格を取りました。当記事では、一義流気功をおもに扱っている私が交流分析の資格を取った理由と、交流分析をどのように使っているかを書きたいと思います。

もくじ

心理の資格を取った理由

心理の知識が必要だと考えたのは「一義流気功の技術をより良い形で活かすため」です。一義流気功の技術はしっかりとしたものだと思っていますが、その技術を用いて「何をするか」が明確になっていなければ、時間をかけたわりに効果が実感されないこともあります。

トラウマケアの気功であれば「いつの時期のどんなトラウマをケアするのか」が分かっていればスムーズですが、相手に質問すればいつも分かるわけではありません。

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この体験談は私が気功をやり始めて初期のケースですが、幸運にもクライアントが原因となるトラウマのことをちゃんと把握していたのでうまくいきました。

ですが、こんな風にスムーズには行かないケースも当然あります。

「どのトラウマをターゲットにするか、クライアントと一緒に見つける手法」が何か必要だと考えました。

それで、選んだのが心理療法です。

 

「愛05」や「悪意の解体」の効果が現れない人は??

一義流気功には「愛05」「固着した悪意の解体」など、他にはない独自のメニューもあります。気功を受けてすぐに変化が見られる方もいますが、そうではない方もいます。

たとえば「愛05」であれば「自己肯定感があがる」「他者への共感力があがる」などの変化が見られるはずです。

「固着した悪意の解体」であれば、「理不尽な怒りを感じる機会が減る」「被害感が減る」などの変化が見られるはずです。

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この体験談は「愛05」と「固着した悪意の解体」の効果がとても早く実感されて驚いたケース。でも、もちろんこんなにうまくいくことばかりというわけではありません。

すぐに変化が見られる人と、なかなか変化が現れない人は何が違うのだろう?と考えてみました。よく話をうかがってみると、そこには別種のトラウマが隠れているケースがあります。その場合は、隠れているトラウマをなんとかしないと「愛05」や「固着した悪意の解体」の効果はなかなか現れてくれません。

TA(交流分析)カウンセラーの資格を取得してから今までの1年間の中で、そうしたトラウマを交流分析の手法で特定できたこともあります。

 

なぜ「交流分析」なのか?

交流分析は心理学の理論でありながら、同時に心理療法でもあります。しかも、その心理療法の手法をカウンセラーが用いるのみではなく、クライアントも日常に使うことができるように整理されているところが魅力です。

交流分析はカナダ出身の精神科医エリック・バーン博士が考えたものです。

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エゴグラム

ストローク

ゲーム分析

脚本分析

ドライバー

など、数々の理論が含まれています。

 

上のE子さんの体験談でも、「悪口を言ってしまう」ことの原因を交流分析の言葉で説明すると「ラケット感情」というものにあたるのだと、今では思います。

(でもこのときは知らなくて、それなのにたまたま探り当てられて、幸運に幸運が重なったように偶然うまくいったようなものだったと思っています)

 

気功に加えて「心理」を学ぶ理由

同業者からは「なんでそんなに勉強するの?」「気功だけでいいじゃない」と言われたこともあります。ですがたくさんのことを苦労して勉強しているわけではありません。

私はもともと心理学に興味がありました。大学では心理を専門に勉強したわけではありませんが、教職課程で学び、教員採用試験に出題されるものの中では「教育心理」が一番好きでした。中でも「適応規制」などをはじめ、精神分析の理論が一番おもしろいと思っていました。

教員を辞めた後、自分で心理の本を読んだり、心理のセミナーに行ってみたりしました。その中では「対象関係論」などにも興味を持ちました。ですが、それらの理論はクライアント自身が用いるのは難しいものなのではないかと感じます。

「対象関係論」も「交流分析」も、もともとは精神分析と関係のある心理学者が考え出したものです。

私の交流分析の師は、ふくちみずほ先生です。ふくち先生はヒューマン・アカデミーでセラピスト・カウンセラーの育成に携わっている方です。

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現在私は交流分析の手法を使って、気功だけでは立ち行かないケースにクライアントさんと一緒に取り組んでいます。

交流分析は奥が深いので、私などまだまだですが、今後さらに勉強して深めていきたいと考えています。