この記事は以下の過去記事に関する考察記事です。
minori-yadorigi.hatenablog.com
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切り替えの難しさ
このカテゴリーでは異常反応と自閉症との関連を考えています。
前回記事の異常反応42%だった方のレポートで、気になる部分がありました。
感情は、常に嫉妬や羨望、恨み、憎しみ、悲しみに覆われている。仕事をしているときは感情の支配から抜け出せたが、仕事をする状況にするには多大なエネルギーをつかった。仕事をし始めると逆に仕事について考えることを止めることが難しかった。楽しい、嬉しいという感覚がよく理解できなかった。
一義流気功創設者 小池義孝公式ブログ(Amebaブログ)より引用
感情についてのことは、また別の記事にて考察します。ここでは、切り替えの難しさについて考えてみたいと思います。
「仕事をする状況にするには多大なエネルギーをつかった。
仕事をし始めると逆に仕事について考えることを止めることが難しかった。」
と書かれていますが、異常反応が大きいとこんな風に切り替えが難しくなるのはなぜでしょうか?
東田直樹さんの著書から
自閉症に関することについて、当ブログでは東田直樹さんの著書を参考に考えてきました。ここでも、東田直樹さんの記述と重ね合わせて考えてみたいと思います。
したいこと、しなければならないことも、すぐに行動できないことがあります。やりたくない訳ではないのです。気持ちの折り合いがつかないのです。(中略)
自分がやりたくても、やれない時もあります。体がいうことをきいてくれない時です。なのに、まるで魂以外は別の人間の体のように、自分の思い通りにはならないのです。それは、みんなには想像できないほどの苦しみです。
僕たちは、見かけではわからないかも知れませんが、自分の体を自分のものだと自覚したことがありません。
いつもこの体を持て余し、気持ちの折り合いの中でもがき苦しんでいるのです。
『自閉症の僕が跳びはねる理由 会話のできない中学生がつづる内なる心』第二章 対人関係について 21 どうして言われてもすぐにやらないのですか?より引用
東田直樹さんの記述からは、
・切り替えの難しさは「気持ちの折り合いがつかないこと」からくる
・そしてそれは「体がいうことをきいてくれない」ことからくる
と読めるのではないかと私は考えます。
体がいうことをきなない
↓
気持ちに折り合いがつかない
↓
切り替えが難しい
因果関係はこんな風でしょうか。
切り替えが難しくなる理由
当ブログでは、異常反応と自閉症の深い関連を想定した上でいろいろなことを考察しています。過去記事では、「体が思うように動かない」ということの原因が、異常反応による大量の心の毒の処理過程で起こる痛みのせいではないかと考察しました。
過去記事 ↓
自閉症と異常反応⑤ 不良品のロボットを運転するよう - 宿木御法のWhite Magic Life!
自閉症と異常反応⑥ 痛みについて - 宿木御法のWhite Magic Life!
自閉症と異常反応⑦ 感覚鋭敏と感覚鈍麻 - 宿木御法のWhite Magic Life!
なので「切り替えの難しさ」も、元をたどると結局は「異常反応が心の毒の生産工場だから」ということが原因で、それの二次障害みたいなものなのではないかと私は考えます。
あらためて考察をまとめるとこのような感じです。
異常反応が大きい(原因)
↓
多くの心の毒が生み出される
↓
排出時に心の毒が集まって経絡を流れる
↓
強い痛みが偏在
↓
体がいうことをきなない
↓
気持ちに折り合いがつかない
↓
切り替えが難しい(結果)
参考資料
東田直樹『自閉症の僕が跳びはねる理由 会話のできない中学生がつづる内なる心』エスコアール(2007年)
一義流気功創設者 小池義孝公式ブログ(Amebaブログ)