愛なしではつまらない!②

こんにちは、宿木御法です。

「愛」という言葉は、現代日本語としてはいろいろな意味で使われているようです。そのため、「愛のヒーリング」などと言いますとどこかあいまいで、ともすれば「怪しい」と思われてしまいそうな雰囲気もあります。

私は気功で「愛05」というメニューを扱っていくにあたり、「愛」についてのことは慎重に語っていきたいと考えています。

この記事は以下の過去記事の続きです。

minori-yadorigi.hatenablog.com

 

 

小池先生の著書から

以下は小池先生の本『壱義流気功 技術と哲学』からの引用です。

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愛05の解説で、愛を「一体感 + 尊重」と定義いたしました。自分と相手とを同じ存在のように思える(一体感)と、価値ある大切なものだと認識している(尊重)の組み合わせが、愛の内訳です。

一般社会において、愛はしばしば至上の価値として扱われています。しかし精神体にとって、愛そのものは目的ではありません。(中略)

正確には愛は感情ではなく、関係性を示す言葉です。例えば「我が子を愛している」は、愛情で結ばれた親子関係を認識しているという意味です。一体感には、一方通行はありません。(中略)

小池義孝著『壱義流気功 技術と哲学』(kindle書籍)より引用

 

「精神体」というのは、一義流気功が想定する概念です。

一人一人の肉体を、その人が生まれた時から担当し、運営している存在が「精神体」です。

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「秘教」でいえば「魂」と重なる概念かもしれません。

しかし呼び方が違えば、ぴたりと重なる概念ではたぶんないでしょう。

近代言語学の父・ソシュール

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と言っています。つまり呼び方が違えば、その指示する内容が違う可能性があります。たとえば、

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左の記号と右の記号は似ているけど、その指している内容が違っています。

もし間違えると、ちょっと問題が起きます。

 

「精神体」という言葉「魂」という言葉も、それと似たようなものです。

だからそのあたり、ちょっと注意が必要ですが。

まあでも、「精神体」は「魂っぽいもの」とざっくり考えていただいても大丈夫かと思います。

 

精神体にとって「愛」とは? 

先ほどの引用箇所で、小池先生は「精神体にとって、愛そのものは目的ではありません。」と書いています。

精神体にとって愛が「目的」でないならば、それは「手段」なのでしょうか?精神体が何を考えているのか私には分かりません。しかし、とりあえず「精神体にとって愛は手段である」と仮定してみましょう。すると、次は「何のための手段か」という疑問が浮かんできます。

 先ほどの小池先生の本には、続けてこんな風に書かれています。 

愛は一体感を伴うので、感覚的には、自分自身の拡大をもたらします。大きな自分は、自信を与えます。一体感で結ばれた相手とは、感情を共有します。感情が動く機会が増えたことで、生きる充実感につながります。

また愛で結ばれた相手の存在は、自分を大切にしようとする意欲につながります。自分が幸福になれば、相手の喜びになります。不幸になれば、苦しめます。愛で結ばれた存在によって、自分の人生に無責任ではいられなくなります。相手のために、自分を大切にする。自分のために、相手を大切にする。愛で結ばれた関係とは、こういうものです。

 小池義孝著『壱義流気功 技術と哲学』(kindle書籍)より引用

 

この部分を読むと、愛という手段は「自分自身の拡大」のためのもの、と読解できます。

自分自身の拡大は何をもたらすのでしょうか?

 

自分に自信をもたらす

他者との感情の共有をもたらす

すると、

感情が動く機会が増え、

生きる充実感につながる

 

小池先生の本には、このような筋道で書かれています。これで「あ~なるほど!」と思う方がいたらすごい!と思います。 

私には途中からよく分かりません。

 

「他者との感情の共有」とか「感情が動く機会」は、

「生きる充実感」にどうつながるのでしょう?

 

一義流気功見習いだけど、このあたりのことをクライアントさんにうまく説明することは今の私にはまだ難しいです。

 

直感ではまだ分からない 

直感で分かれよ!と思う方もいるかもしれません。しかし、直感的に分からないからといって思考を停止し、それで直感できた気になるというのも考えものです。

直感できないことに関しては、まだ経験が足りないんだと私は思います。

 

小池先生の本に書かれていることが直感的に分かるようになるまで、クライアントさんとともに探求していきたいと私は思っています。

でもきっと、古文単語ゴロゴも言っているように、精神体は「愛なしではつまらない!」のでしょうな。このあたりのことがちゃんと分かるまで、セラピストとして精進していきたいです。

 

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参考資料