こんにちは、宿木御法です。
一義流気功についての説明を、小学校高学年以上の方が理解できるようにかんたんな言葉で書きました。
この記事は「すぐにけんかしてしまうのはなぜ?(一義流気功 for children)」のつづきです。
今日のテーマは「『あの子が自分をいじめようとする』気がするとき」です。
大人の方もぜひご覧くださいませ。
「悪意」とは
「悪意」の気は「じゅんすいな攻撃性(こうげきせい)」だけでなり立っています。
感情や気分の定規の上で「悲しみとなげき」まで落ちる体験をした回数の分だけ、
心からはずれずに残ってしまいます。
「悪意」の数が多いと
「悪意」の数はふつう1~3個くらいにおさまっていますが、
多い人の場合10個も20個もかかえていることがあります。
かかえている「悪意」の数が多ければ、
嫌なことがあったり、期待どおりにいかなかったことがあった時に
攻撃(こうげき)したい気持ちをおさえることが難しくなり、
誰かをたたいたり、言葉で攻撃(こうげき)してしまうことがあります。
「あの子が自分をいじめようとする」気がするとき
「悪意」の数が多い人も、いつもいつも怒っているわけではありません。
人は誰でも道徳心をもっています。理由もなく人を攻撃(こうげき)することは良くないことだと、頭ではわかっています。
嫌なことがあって心が追いつめられた時には、「何でもよいから攻撃(こうげき)したい!」という気持ちになってしまう人もいます。
しかしこの時、反対に「相手が自分を攻撃(こうげき)してくる!」と思ってしまう人もいます。
実はその人も、「悪意」の数が多い人かもしれません。
相手は自分の鏡
「相手が自分を攻撃(こうげき)してくる!」と思ってしまうとき、
その人は相手の心がまるで自分の心の鏡であるかのように感じられています。
その人は自分の「悪意」の数が多くて、「何でもよいから攻撃(こうげき)したい!」という気持ちが自分の心のどこかにあるということを知っています。
だから、「ほかの人にもそういう気持ちがあってもおかしくない」と予測しています。
まるで鏡を見ているように、自分の心が相手の心に映っているのです。
でもその人は、そういう気持ちや予測を持っていても、いつもいつもこわがっているわけではありません。ふだん気分が落ち込んでいないときはそういうふうには思っていないはずです。
それが気分が落ち込んでしまったり、心が追いつめられてしまったときには
頭でしっかりと考えることができなくなり、
「あの子が自分をいじめようとしている」と感じてしまうことがあります。
気功を受けると
「悪意」の数が多くて、
何かあったときに「何でもよいから攻撃(こうげき)したい!」と感じてしまう人や、
「相手が自分を攻撃(こうげき)してくる!」と感じてしまう人は、
生活の中でそうした気持ちをおさえることに大変なエネルギーを使っています。
「悪意」は一度できると、心からはずれずに残ってしまい、自分でははずすことができなくなってしまうからです。
一義流気功の小池先生は、気功で「悪意」を心からはずす方法を考えました。
それが気功メニュー「固着した悪意の解体」です。
固着(こちゃく)…しっかりくっついてはなれないこと。
心から「悪意」がはずれると、どうなるでしょうか。
「何でもよいから攻撃(こうげき)したい」という自分の攻撃性(こうげきせい)や、
「相手が攻撃(こうげき)してくるかもしれない」という被害感(ひがいかん)が
心の中からわきおこることがなくなり、
頭で考えてそれを一生懸命おさえたりする必要がなくなります。
その結果、大切な友だちや家族を傷つけてしまったり、
あるいは大切な友だちや家族が「自分をいじめるかもしれない」とおそれたり
ということがしだいになくなっていきます。